megamouthの葬列

長い旅路の終わり

零細受託Webプログラマーの生き様

masarakki.gitbooks.io

というのがあって、ホンホンと読んでいたのだけど、どうも彼の言うWebプログラマというのは、はてなDeNAサイバーエージェントのようなASPやってる会社のインハウスプログラマのことのようだったので、ああそうか、俺はWebプログラマかと思ったけど、実はそうじゃなかったんだ、どうりで俺は毎日カップラーメンも買えないぐらい貧乏だし、バランスボールに乗って仕事してないし、おしゃれなオフィスに出入りすることもないし、キーボードは煙草の煙で黄ばんでるわけです。

とはいえ、彼の我々のような受託開発メインのWebプログラマと一緒にしてほしくない気持ちもわからないでもないので、我々はこれからクソのWebプログラマー、略して脱糞グラマーとでも名乗っておこうと思う。

あんまり関係ないけど、母親に言われて無理やり参加させられた年末夜警(拍子木を鳴らしてひのよーじんと奇声を上げるアレ)で、一緒になったおっさんが映像制作をやってる、とか言ってて、「うちはさ、ほらCMがメインだから」と胸を張って洪水で無残に残った樹の枝にひっかかってるようなプライドを誇示してるのが非常に香ばしく、まあ私が「Webプログラマーです」と酒臭い息を吐きながら言うのも、客観的に見れば地方の建設会社のチープなCM作りを誇るのと大差ないのだろうなと思った次第です。

この世界の酷なところは、非常に情報がフラットに公開されていることであり、うんこの塊のような業務アプリという名の狂ったテーブルHTMLとDBクエリ直書きのPHPを直してる最中でも、CIやらテストファーストやらリファクタリングやら、リアクティブやら関数型言語やら、といった、めくるめく最先端の夢のような技術と、ドヤ顔で解説してる連中の顔が見えてしまうというところです。

キャッチアップと言えば聞こえはいいんだけど、実際のところ、それらの技術が我々の手元に届くことは永遠にないし、明日からLaravelでアプリでも作ろうかなと思ってもクライアントの用意したCentOS6サーバーにはPHP5.3しか入ってないわけなんです。rails?死んだ目をしたサーバー管理者に永続的なrubyプロセスを起動させることを同意させることのできた人がいたら教えて下さいよ。本当。

で、零細受託Webプログラマーの生き様ですが、まず二つのタイプに分かれます。これは仕事だから、ということで黙々とレガシーコードを書き続ける人。いいですね。人生は諦めが肝心。ちなみにこのタイプは職場で重宝され、クソコードを量産しながら、徹夜仕事を押し付けられて死にます。南無ー

もう一つのタイプは、私のように最新技術を横目に見ながら現実に応用しようとする人たちです。聞こえはいいですが、ようするに諦めが悪いだけですね。こういう人は糞コードの山と、周囲の理解のなさにそのうち憤死します。南無ー

というわけで、零細受託Webプログラマは皆死にます。死は平等。イケてる企業のインハウスプログラマもそのうち死ぬのですから、ある意味結果は同じです。人生とはそういうものです。
ああよかった上手くまとまった。

というわけで、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。