音楽が、孤独な人間の味方であり、夢であった時代があった。夕暮れの強い西日の差し込む自室に、浅く埃のかぶった黒く大きなラジカセが奏でる音が、受験勉強に勤しむ青年の心の支えであったり、本を読み空想の世界を旅する少女に寄り添えていた時代があった…
何かの原因で社会から追い出されると、もはや周りには何もなく、それまでやってきた事や記憶を頼りに暗闇を漂うよう事になる。当人としては、そうなっても「過去」がか細い糸となって、辛うじて社会につながっているし、「能力」という金銭でしか表現できよ…
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